【解説】一般就労中の就労系障害福祉サービスの一時利用について

2022（令和４）年の「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律（障害者総合支援法）」改正により、

2024（令和６）年４月から、一般就労中の障害者でも就労系障害福祉サービス（就労移行支援、就労継続支援Ａ、Ｂ型）を一時的に利用できるようになりました。

 

一時利用の形態は以下の４種類です。

・労働時間延長支援型

・復職支援型

・就労移行支援短時間型（就労移行支援のみ）

・就労継続支援短時間型（就労継続支援のみ）

 

こちらの記事では、利用の対象者や利用するための条件などについてざっくりご説明します。

 

 

労働時間延長支援型

通常の事業所に雇用されたあとに労働時間を延長する場合に利用します。

対象となる人

通常の事業所に雇用されている障害者で、労働時間の延長の際に就労に必要な知識及び能力の向上のための支援を一時的に必要とする者

利用条件

企業等での働き始めに、おおむね週10時間以上20時間未満から段階的に労働時間の延長を図ろうとする場合であって、以下の１～３の条件をいずれも満たした場合

１：就労系福祉サービスの労働時間延長支援型としての利用の前に、就労系福祉サービスを受けており、就職後も引き続き同一の就労系福祉サービスの事業所において就労系福祉サービスの利用を必要としている場合

２：企業等から、就労系福祉サービスの労働時間延長支援型の利用のため、就労系福祉サービスの事業所への通所が認められている場合

３：勤務時間の延長を図るために就労系福祉サービスの労働時間延長支援型の利用が必要であると市町村が認めた場合

利用期間

原則３カ月～６カ月以内。延長が必要な場合は合計１年まで

 

復職支援型

休職からの復職を目指す場合に利用します。

対象となる人

通常の事業所に雇用されている障害者で、休職からの復職の際に就労に必要な知識及び能力の向上のための支援を一時的に必要とする者

利用条件

上記の対象者のうち、以下の１～３の条件をいずれも満たした場合

１：当該休職者を雇用する企業、地域における就労支援機関や医療機関等による復職支援の実施が見込めない、または困難である場合

２：休職中の障害者本人が復職を希望し、企業及び休職にかかわる診断をした主治医が、就労系福祉サービスによる復職支援を受けることにより復職することが適当と判断している場合

３：休職中の障害者にとって、就労系福祉サービスを実施することにより、より効果的に復職につなげることが可能であると市区町村が判断した場合

※１、２の要件に該当するかについては、申請時に雇用先企業、主治医、相談支援事業所からの資料を確認書類として提出する

利用期間

企業が定める休職期間の終了までの期間で、上限２年

 

就労移行支援短時間型

対象となる人

企業等での所定労働時間が概ね週10時間未満であることを目安として一般就労し、就労移行支援事業所で引き続き訓練を受けながら働くことが、勤務時間や労働日数を増やすことにつながる場合や、新たな職種への就職を希望しており、就労移行支援の利用が必要であると判断された者

利用期間

就労移行支援の標準利用期間（２年間）、最大で３年間

 

 

就労継続支援短時間型

対象となる人

企業等での所定労働時間が概ね週10時間未満であることを目安として、非常勤のような形態で一般就労している者（※通常の事業所に雇用されることが困難な障害者）

利用条件

上記の対象者のうち、以下の１、２の条件をいずれも満たした場合

１：一般就労先の企業等が他の事業所等に通うことを認めている場合

２：当該利用者が日中活動サービスを受ける必要があると市町村が認めた場合

利用期間

定めなし

 

なお、記事に登場した資料画像は

国立障害者リハビリテーションセンター　令和６年度第１回高次脳機能障害支援コーディネーター全国会議　内に掲載されている

資料３．一般就労中の就労系障害福祉サービスの一時利用について

より抜粋したものです。

より詳しい情報につきましてはリンク先をご覧ください。

 

 

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